御此処は未だ過去の空間が広がっている、とても不思議な世界だ。 星のマーク−清明桔梗印に飾られた“陰陽の世界”に現代の人々が毎日、訪れる。その名は清明神社。陰陽道(おんみょうどう)で宮中の異変に対した超能力者とされている安部清明(あべのせいめい)を祀る神社だ。 安倍清明【延喜21年(921年)〜寛弘2年(1005年)】。彼には出生から謎が多く、陰陽師としての功績も奇抜かつ華麗。彼の活躍の場所となるのが平安時代。朝廷には陰陽寮という、今で言う役所があり、陰陽師はそこに勤める役人だ。(陰陽寮は、陰陽師・88人で構成)陰陽師の仕事は、分かりやすく言うなら占い師がいちばん近い?占星術・人相・方位学、呪いによって人を殺すことも出来る幻術も使えたようだ。そういう摩訶不思議な力を持って悪に立ち向かうヒーロー的な存在だ。 そして安倍清明に関わる『一条戻橋』を忘れてはならないだろう。 「あの世」と「この世」をつなぐとされた橋。京都・一条通りを横切って流れる、堀川の上にかかる橋だ。伝説には、晴明の父の保名が蘆屋道満(あしやどうまん)に殺害された場所、晴明が呪法を駆使して保名を蘇生させた場所である。又、晴明は二人の式神(しきがみ−変幻自在の鬼神)を、この橋の下に隠していたとされる。『一条戻橋』は清明神社の近くにあり、昔の欄干は晴明神社に保存されている。 陰陽の世界は今の世とつながり、人々を引きずり入れようとしている。 人は星のマークに群がり求め、「陰陽」を掴もうとしている。あの世で清明が幻術を使っているのかもしれない。そう、コミック・映画の『陰陽師』は、清明の幻術の力で全国に広がっていったのかもしれない。それもわからず、若者たちは惑わされているといわざるも言えない。
【アクセス:京都駅から市バス(9系統番号)一条戻橋すぐ。住所・京都市上京区堀川通り一条上がる。拝観は無料】 |