阪急嵐山線松尾駅を下りると大鳥居が見える。松尾山を背にしており、全体に渋い色調で落ち着いた雰囲気である。松尾大社は「酒の神」として有名で、酒作りの蔵元はこぞって参拝に訪れる。また亀の井の水は酒造時に入れると酒が腐らないといわれ、延命長寿、よみがえりの水としても知られている。
祭神は、大山咋神(おおやまぐいのかみ)と中津島姫命(なかつしまひめのみこと)。渡来人の秦氏が氏族の守護神として崇敬した。背後の大杉谷の巨岩を磐座(いわくら)として信仰されていたが、大宝元年(701)、現在地に社殿が整えられたという。大山咋神は上賀茂神社の祭神の父神にあたり、平安京では王城鎮護の社として、「賀茂の厳神、松尾の猛霊」と並び称された。
この松尾大社のお使いは「亀」。元正天皇の和銅七年(714)に、松尾御手洗谷から首に三台を戴き背に七星を負い、尾に緑毛金色毛のまじった、長さ八寸の亀が現われたので、天皇に奉ったところ、おめでたいというのでこの亀に酒を飲ませて御手洗に帰し、年号を霊亀と改められたとの故事による。 季節は4月から5月にかけて、境内の一ノ井川両岸に咲き誇る山吹は見事である。また毎年4月に行われる松尾祭には、神輿の船渡御があり、多くの人々で賑う。
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