下界では桜の花が咲く声が聞こえるのに、人影まばらな参道、木々の間からは、まだ冬の冷たい風が吹き、春の訪れは感じられない。 かえるとうさぎの相撲などのユニークな絵画・鳥獣人物戯画で有名な“高山寺(こうざんじ)”は、紅葉の名所で知られる高雄山神護寺から、さらに奥に入った山中、栂尾(とがのお)に位置する。
高山寺は13世紀初めに明恵(みょうえ)上人が再建した寺院と言われている。開山当時の高山寺には、大門、金堂、三重塔、阿弥陀堂、羅漢堂、鐘楼、経蔵、鎮守社などがあったことが知られるが、このうち、当時「経蔵」と呼ばれた建物が「石水院」(現在国宝)として現存するほかは、ことごとく失われている。
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