雨が降り続いたある日、オリフェスゲート(常用洪水吐)から激しく噴出す水は、霧のようなしぶきと共にいきおい良く川へと流れてゆく。噴出す水は白く目には映っていたが、流れる川は茶色に濁って怒涛のように下流へ流れてゆく。 昭和28年(1953)の台風13号により宇治川の堤防が決壊し、下流周辺に大きな被害を与えた。淀川流域も洪水量が過去最悪になり、治水対策として計画されたのが「淀川水系改修基本計画」である。そこで、昭和29年(1954)に天ヶ瀬ダムを宇治川上流に作ることとなり、総工費65億円をかけて昭和39年(1964)に天ヶ瀬ダムが完成した。ダムの高さは73m、長さ254m、総貯水容量は2,000万トン(東京ドーム7杯分)、型式はアーチ式コンクリートダムである。 ダムの周辺には、世界文化遺産に登録された平等院や宇治橋、天ヶ瀬森林公園がある。ダム湖は平等院鳳凰堂が近いことや、ドーム形アーチ式である堤体の形が、羽を広げた鳳凰に見えることから、昭和62年(1987)に「鳳凰湖」と名付けられた。サクラや紅葉の名所でもある。
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